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竹の再評価と高付加価値再資源化
竹は、中国、東南アジア、インドネシア、中南米の温帯~熱帯地域に広く分布しています。
現在、国内では、外国産のタケノコに押されてタケノコ農家が激減したことや、建築資材としての竹の需要が減少したこと、生産者の高齢化などから、放置竹林が年々増加し、里山の植生ににも影響を与え始めています。
竹の用途は、今までは「竹酢液」「家畜飼料(添加物)」「竹炭」「食品添加物」などがありますが、製品単価が全般的に安く、需要量もそれ程多くないことから、未利用バイオマスとして有効な活用が進んでいないのが実情でした。
ところが、ここ数年、竹の高付加価値再資源化の研究が進展してきており「竹繊維利用:ガラス繊維・カーボン繊維の代替又は補強材料利用」」「竹繊維の※ミクロフィブリル化:ポリ乳酸の強度アップ(携帯電話の筐体等)),耐熱性高強度フィルム(プリント基板の耐熱フィルム等)」「竹抽出液(精油):抗菌・抗酸化・消臭」など市場性の高い用途が開拓されつつあり、竹が再評価されてきています。
竹は3~5年で成木になり、7~10年で寿命が尽きます。一般の木の生育期間から見ると驚異的なスピードで成長するわけですから、高付加価値の需要開拓ができれば、適正な管理を地域単位で実施することにより、地域の有効な産業の創造・育成につながる可能性があると考えられます。
竹は一例ですが、竹以外での高付加価値再資源化が可能な未利用・廃棄バイオマスとして「サトウキビ→キシロオリゴ糖」「木質系バイオマス全般→天然精油,リグノフェノール」「昆布など藻類→フコキサンチン」「もみ殻→高純度アモルファスシリカ」「ホタテ貝ウロ→EPA主体の油分」「規格外小麦→アミノ酸系調味料」等挙げられます。
このように未利用バイオマスや廃棄バイオマスによる高付加価値再資源化市場の創造は、今後の地域の産業の振興に寄与できる可能性があり、地方の活性化や多消費型社会から循環型社会への転換の一翼を担えると考えます。
・ミクロフィブリル:多数のセルロース鎖が束となった小繊維。
・国内の竹材の発生量:2850万t/年
・単位竹林面積あたりの竹発生量:30~136t(平均50t)/1ha
出展:林野庁
『日本初の国産民間旅客機MRJの開発と今後』と題された、三菱航空機株式会社の特別講演を聞いてきました。開発に直接携わった責任者から、開発秘話や今後の展望が聞けるとあって会場は超満員。
講演では、2015年11月11日に県営名古屋空港で行われた初飛行の映像が紹介され美しい機体が大空へ飛び立つ姿は感動的でした。
MRJは「環境に優しく、乗客に快適で、エアラインに最大の収益をもたらす」次世代のリージョナルジェットとして、社の威信をかけて開発に着手。環境性能、快適性、経済性において、業界トップとのこと。
航空機においても今や環境性能は重要なポイントになっていることを実感しました。
航空機に使われる部品の数は、100万~300万点あり、東海地方は航空機関連部品の48%近くが集中する製造拠点となっており、関連企業の発展も期待されるところです。
MRJはすでに400機以上の受注があり、初号機は2018年半ば、ANAに納入される予定とのこと。
「日本の翼」が世界の空へと飛び立つ日が楽しみです。